ボカシやモザイクと黒目線

昔から日本では”猥褻物陳列罪”を避けるためエロマンガやエロ画像、エロ映画、AV、そしてもちろんエロゲーの性器部分にはボカシやモザイクが入れられて来ました。このブログでもスクショに同様の処理を施しています。あれを…邪魔だと思わない人っているのでしょうか。私も余計なお世話、こんなモノ無ければいいのに…と思う反面、歳を経た近頃はボカシやモザイクがあって良かった…と、これまでとは全く正反対なコトを考えるようになりました。

いまはインターネット接続環境が当たり前にある時代なので、海外のエロサイトではいくらでもボカシやモザイクの無い作品を観ることが可能です。それらを見れることが嬉しくないかと言えば嘘になります。でもそれでも私の場合、ボカシやモザイクの無い海外AV作品を購入することはなく、むしろFANZA等で国内のAVを視聴したりDVDを購入したりしています。

何故か?…考えてみました。

それは海外製のAVにエロやエロさを、なぜかあまり感じないからです。局部や性器が見えるコト=エロいとはならなかったのです。ボカシやモザイクで私が何より嫌だったのは結合シーンが見れないことではありませんでした。お気に入りのセクシー女優さんの顔や表情が隠れてしまうこと(特にフェラチオ俗に言うブロージョブシーンでは)が、たまらなく残念だったのです。現在のようにモザイクの入れ方入り方が必要最小限度の優れたものではなく、昔はボカシで画面全体が盛大に覆われてしまい、そこに何が映し出されているのかがわからないくらい酷いものでしたから…。

私は一時期ビデオレンタル業界で働いていましたし、昔は洋ピンが好きだったので仕事柄海外作品もかなりの数を観ています。古くはマリリン・チェンバース嬢あたりから、たぶん2000年前後くらいまではアメリカのポルノビデオを中心に相当数の洋ピン作品を鑑賞する機会がありました。また海外出張中はそれら洋ピンのボカシやモザイクの無い作品にも数多く触れて来ました。

当時、ボカシやモザイク無し作品に触れて何が嬉しかったかと言うと、前述したように好きなセクシー女優さんの顔や表情がボカシで隠れないコトです。逆に海外ポルノ作品ではボカシやモザイクが必要無いが故に、局部結合シーンとそのアップ、そしてそうした局部拡大シーンの無意味な冗長さには本当に辟易したものです。また肝心のファックシーンでBGMが大きすぎて女優さんの切なげな喘ぎ声がかき消されてる等、数多くの不満もありました。
一方、和製ポルノでは挿入シーンや合体シーンにはボカシやモザイクをかけなければなりません。ですから局部結合シーンとそのアップが無い訳では無いものの、海外ポルノ作品に比較すればその割合ははるかに少ないのです。つまり日本製ポルノやAVは局部結合シーン以外の部分でエロさを追求しなければならなかった訳です。またそうしたエロさを作品作りに活かしたポルノ作品に触れ、親しみ、馴らされた私が感じるエロ要素も、海外のエロとは異なった部分にあるように思うのです。

ところでいまなぜこんなコトを書いているかと言うと、ここ数日作成していたスクショ(トップ画像やこの記事内の画像)のお母さんの顔に、敢えて黒目線と言われる加工を入れてみたのです。この黒目線…、いまでも風俗嬢の紹介サイトや素人モノ顔出しNGのAVパッケージとかで時おり見かけるものです。それをあえてお母さんの顔に入れることで素顔をそのままさらけ出しているスクショよりも、エロさが増したように感じたからです。もちろんそれはあくまで私の個人的な感想です。幼い頃はエロ本のこうした黒目線を何かの薬品で落とすことができないかどうか試行錯誤するくらい、この黒目線も邪魔でしかなく大嫌いでした。どうしてこんなモノわざわざ入れるんだ…と憤っていたものです。

ですが歳を経たいま、あらためて思うのです。あんなに嫌だったボカシやモザイク、そして黒目線…それらが存在したからこそ、自分の中に育まれた独特のエロが存在するのだと…。もし何もかもがオープンであったら、自分の中にあるエロさは異なるものであったと思うのです。ボカシやモザイクが無く何もかもハッキリ見えていたら、そこにあるエロさは明るすぎて、淫靡さの欠片もない世界になってしまうような気がするのです。

私の中のエロさはやはり闇の中や影の中にあり、よく目を凝らさなければ見えない…いや目を凝らしたところで見えないものなのです。だからこそ自分で想像したり夢想しなければならないようなモノなのです。当時は余計なモノ、ウザくてしかたなかったボカシやモザイクも、そして黒目線も、そうした想像力を養い自らのエロの源泉を構築してくれる助けとなってくれたような気がするのです。そしてそれは同時に、AIで安易にエロ画像やエロ動画が短時間に大量生産することが容易に可能となったこの世界についていけない老人の、エロと言うものに対するノスタルジックな想いでもあるのです。

当ブログ内のスクショ画像は活動停止したイリュージョンさんが開発・販売していたPC用3DCGエロゲー”3DキャラメイクSEXシュミレーション・プレイホーム家族崩壊”を用いて作成しています。ブログ内では”プレイホーム”または”プレホ”と省略して記載している場合があります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました