WebP vs WebP どっちが軽い?(Photoshop 2022標準 vs プラグイン)

このブログ開設準備を進めていた2022年初頭、まだPhotoshop 2022のバージョンが22.5.6以前でWebPファイルに未対応でした。そこでプラグインWebPShopを用いてWebPファイルを作成していました。ですが4月に入りPhotoshop 2022が22.5.7へバージョンアップされるとWebPファイルが標準で扱えるようになりました。でも同じWebPファイルを扱うにも関わらず、保存時のダイアログボックスに表示される設定項目には下記のような違いがあります。

上の画像左側がPhotoshop 2022の右側がプラグインWebPShopのダイアログボックスです。WebPShopプラグインではコンプレッションスピードの設定ができる上に、圧縮かける場合もプレビューウインドで画質劣化状態の確認が可能です。表記は英語になりますがWebPShopの方が便利で使い易いと感じます。

そこで今回はPhotoshop 2022で保存したWebPファイルと、プラグインWebPShop v0.4.3で生成したWebPファイルで容量の違いが出るか出ないか、また出た場合はどちらの方が容量の軽いファイルを作れるのかをテストしてみました。まずは上のダイアログボックス比較画像(1920 x 1050)で違いが出るか比較してみました。画像ファイルは全てロスレス=画質劣化の無い無圧縮設定です。

  1. 参考AVIFファイル (ロスレス・最低速保存):43.5KB
  2. WebP (WebPShopロスレス・最速保存):16.1KB
  3. WebP (Photoshop 2022ロスレス):13.5KB
  4. WebP (WebPShopロスレス・標準速保存):13.2KB
  5. WebP (WebPShopロスレス・最低速保存):13.0KB

わずかな差ながら綺麗な結果となりました。やはりロスレスでも低速=時間をかけて保存する方がファイルが軽くなります。また、ここでもAVIFは良い結果を得ることができませんでした。

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次にトップ画像4Kサイズ(3840 x 2160)ではどうなるのか、保存にかかる時間も計測してトライしてみました。どうでも良い情報ですが2021年7月7日に彦星くんに再会する織姫さんをイメージして作ったスクショです。

  1. 参考Photoshop 2022 レイヤーがある元ファイル:42.6MB/体感0秒
  2. 参考Photoshop 2022 レイヤーを統合したファイル:21.2MB/体感0秒
  3. 参考AVIFファイル (ロスレス・最低速保存):12.4MB/約25秒
  4. WebP (WebPShopロスレス・最速保存):9.79MB/約3~4秒
  5. WebP (Photoshop 2022ロスレス):9.54MB/約6~7秒
  6. WebP (WebPShopロスレス・標準速保存):9.53MB/約6~7秒
  7. WebP (WebPShopロスレス・最低速保存):9.28MB/約46秒
  8. 参考WebP (WebPShop圧縮・クオリティ 90/100・最低速保存):2.28MB/約2秒
  9. 考WebP (Photoshop 2022ロスレス・クオリティ 80/100):1.86MB/体感0秒
  10. 参考WebP (WebPShop圧縮・クオリティ 80/100・最低速保存):1.30MB/約2秒
  11. 参考WebP (Photoshop 2022ロスレス・クオリティ 80/100):1.10MB/体感0秒

以上のような結果となりました。1~7は全てロスレス、10~11はファイを圧縮保存した参考値です。ロスレスで保存する場合はコンプレッション時間を設定できるプラグインWebPShopの方が、わずかですがPhotoshop 2022の標準で保存するよりもファイル容量が軽くなります。一方、10~11のように圧縮をかけた場合はプラグインを使うよりもPhotoshop 2022の標準で保存した方が時間もかからずファイル容量も軽くなることがわかりました。

では、画質はどうなのか…1~11のどのファイルを比較しても、ほとんど見分けがつきません。

なみにトップに掲載してある画像4Kサイズ(3840 x 2160)はこのリストには無いPhotoshop 2022標準で圧縮・クオリティ 70/100で圧縮保存したものでファイルサイズは841KBです。比較参考用にプラグインWebPShopロスレス・最低速保存9.28MB/約46秒の画像も↓ここに掲載しておきます。

この画像の1/10以下のサイズ容量841KBのトップ画像でも十二分に満足いく画質なのがわかっていただけるかと思います。圧縮をかけたPhotoshop 2022のWebPファイルも、ロスレス保存のプラグインWebPShopどちらのWebPファイルも非常に優秀と評価していいと思います。

テストするのに使用したPC環境ですが、OSはWindows 11、Core i7(12世代)、メモリDDR4 64GB、グラボRTX3070ti、システムストレージM.2 gen4、ファイルの保存先はSATA接続のHDDです。少し意外だったのはロスレスではなくファイルに圧縮をかけた方が、保存にかかる時間が圧倒的に速くなることです。それと、ファイルの保存に最も時間がかかるWebPShopロスレス・最低速保存ファイルの保存先を、HDDからM.2 gen4上に変更してみまたのですが保存時間を全く短縮することができませんでした。

  • ロスレスの場合はプラグインWebPShopで保存する方が軽いWebPファイルを生成できる
  • ただしプラグインのロスレスで最軽量ファイルで保存するには非常に時間がかかる
  • プラグインWebPShopは保存時間オプションを選択可能
  • プラグインWebPShopを使えば圧縮時にプレビューで画質の状態を確認可能
  • ロスレス保存時に時間を少しでも短縮したい場合もプラグインWebPShopが有効
  • 圧縮をかけるならPhotoshop 2022標準で保存する方がファイル容量が軽く時間がかからない

繰り返しになりますが、ロスレスでWebPファイルを生成する場合は少しでもファイル容量を軽くしたい、もしくはファイル容量は多少重くても保存時間を短縮したければプラグインのWebPShopを使った方が良い結果を得られます。半面、圧縮したWebPファイルを生成するならファイル容量面でも保存時間短縮でもPhotoshop 2022標準で保存するのがベストです。またそれとは別に便利だと感じるのは、プラグインではWebPファイルで圧縮する場合の画質をプレビューで確認できる機能です。プラグインを入れておいても何ら問題は生じないので、必要に応じて両者を使い分けるのがベストだと思います。

Release WebPShop 0.4.3 · webmproject/WebPShop
Fix the Preview applying the color profile with no ICC on Windows.

プラグイン導入後は上記のようにPhotoshop 2022の保存ダイアログボックスにPhotoshop 2022標準WebP形式とWebPShopプラグイン(ブルーライン)のWebPが選択できるようになります。拡張子はどちらの方法で保存してもWebPになります

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