アダルトビデオのパッケージに関しては強い思い入れがあります。もともとは映画好きで洋画や邦画のチラシを趣味で集めていました。それが成人となってアダルトビデオのパッケージに興味を持つようになりました。何よりもセクシー女優さんたちのカバー写真が綺麗と言うのもありますが、タイトルのつけ方やキャッチコピーが非常に面白いと言うのもあります。ですが例えば、一般的な映画のポスターやチラシと異なり、いずれ人知れず消えて行ってしまう文化であること…がイチバン心惹かれる理由かもしれません。
いまでこそストリーミング配信で1コイン500円からでもネット視聴可能なアダルト動画ですが、私の学生時代はアダルトビデオの販売価格が1本1万円を越えていてSM系ともなると3万円を越える価格をつけているものもありました。いまでは衰退してしまったVHSやBetaと言ったビデオテープによる販売ですから、画質も劣悪でしかもテープが破損する可能性もありました。当時はそんなしろものを買う余裕はありませんから、レンタルビデオ店に頼るしかありません。黎明期のアダルトビデオのレンタル価格2,000~1,000円前後、しかもビデオを借りるためにお店の会員になる必要があり入会金や年会費も必要でした。貧乏学生にとっては敷居の高い金額で、しかも作品内容の当たり外れがいまとは比較にならないくらい大きい時代です。当然、無料視聴やお試し視聴が手軽に、しかも自宅のスマホやPCで出来る環境など望むべくもありません。その頃の私にとっては、どの作品を借りるかはある種の死活問題であり、まさに真剣勝負でした。
その時に唯一頼りになり得られる情報が、アダルトビデオのパッケージです。煽情的なタイトルや淫語が躍るコピー、そしてカバーをはじめパッケージに散りばめられたHな写真の数々…当時は下手なエロ本よりもアダルトビデオのパッケージの方が刺激的でした。逆にアダルトビデオメーカーさんの側にしても、いかに魅力的なパッケージでお客様のエロ心を刺激し、ビデオを購入してもらうか、レンタルしてもらうかはその完成度次第ですから、力の入れようも半端ありません。もう十二分にそれだけでオカズにできました。
話がそれましたがそんなアダルトビデオのパッケージの表から裏の隅々まで観て、レンタル候補となる作品の箱を抱え(他の人に借りられないように…)て、何本かの候補作を絞り、その中から1本を抽出すると言う作業に埋没してる時ほど、夢中になれる時間はありませんでした。借りたビデを実際に観ている時間よりも、むしろどのAVを借りるかドキドキわくわくしながら選んでいる時間の方が楽しかったのです。そうしてレンタルビデオ店の狭いアダルトビデオコーナーで、気がつけば何時間も時を過ごしていました。
ようやく借りるビデオが決まると、今度はそれをレジに持っていくと言う難関が待っています。ただでさえ自分が借りるAV作品の内容が知られるのは恥ずかしいのに、レジ担当が女性だったら最悪です。レンタルビデオ店のアダルトコーナーは一般作品とは隔離されていますからレジは見えません。入店する時は男性店員さんだったのに、あまりにも作品選びに時間をかけ過ぎてしまい、いざレジに向かうといつの間にか女性店員さんになっていたりすることもあるので要注意です。これ、ビデオを返却する時も同様で、女性店員さんに自分が借りたAV作品のタイトルを確認されるのは、メチャクチャ恥ずかしい時間でした。ですから店員さんを介さずにビデオを返せる返却ボックスができた時には大喝采でした。AVは必ずレンタル店の営業時間外に返却ボックスを利用するようにしていました。
ところで観たい借りたいAV作品は星の数ほどあれど、実際に借りれるのは月に数本程度…しかも当たり作品と大外れ作品の格差の大きかった時代です。より多くのAVを観たかった私は当然レンタルビデオ店でアルバイトを始めました。結果的には店長になったのですが、店長となった私にはまた別の意味での課題が与えられました。アダルトコーナーの売り上げを少しでも向上させることです。そのためには多くの当たり作品を仕入れなくてはなりません。それはお客様が借りたいと思い手にとってもらえる魅力があるパッケージであり、なおかつ借りた後にお客様に満足いただける内容であることが必要です。それを判断するのもビデオパッケージでした。
当時のアダルトビデオの仕入れは、発売の約一カ月ほど前に”サンプル”と呼ばれるアダルトビデオのパッケージ見本、いわゆるチラシが各アダルトビデオメーカーからレンタルビデオ店に届きます。その見本のチラシをみて、仕入れる作品を決める訳です。月にリリースされる作品は何百本とありますが、お店に仕入れることが可能なのはまたしても予算が許す範囲です。発売される全作品の1割~2、3割がいいところ…当然仕入れる作品がレンタルの売り上げを左右するわけですから人気女優さんや人気メーカーさんの作品を外すわけにはいきません。そうなって来ると悩ましいのは自分の好みでは仕入れ作品を選べないことです。人気女優さんや人気作品イコール自分の好みであれば問題はありませんが、そうでないことの方が多いわけです。ですから苦渋の決断で自分の推しセクシー女優さんの作品を仕入れるのを諦めたり、また店長権限を利用してコッソリ推し女優さんや推しメーカーさんの作品を紛れ込ませたり…というような日常を送っていました。
そんな時に彗星のように登場したメーカーさんがダイヤモンド映像さんであり村西とおる監督でした。アダルトビデオのパッケージマニア?の私からすると実はダイヤモンド映像さんのパッケージは何コレ?手抜きと思えるような出来でした。いまでも当時でもAVパッケージの基本は表紙=カバー側では女優さんを大きくアピールし、裏表紙では作品の内容そのものを文字で解説、写真はカラミのシーンが何枚も掲載されている…と言うのがもっとも一般的です。ですがダイヤモンド映像さんのパッケージは裏表紙もカバー同様に女優さんの写真であることが多く、それも多数のカラミが掲載されている訳ではなく1枚のみ…なのです。ですが内容の面白さやエロさ、女優さん選びのセンス、等群を抜いたメーカーであったのは間違いありません。レンタルでの回転数や売り上げも上々でした。いま若かりし頃に夢中になっていたセクシー女優さんの名前は記憶の彼方です。ですが不思議とダイヤモンド映像さん所属?もしくはダイヤモンド映像さん作品に出演していた女優さんの名前は不思議とよく憶えています。田中露央沙さんや藤小雪さん、黒木香さん等です。
そんな訳でアダルトビデオのパッケージに関しては特別な思い入れがあり、いつかスクショを編集してオリジナルのAVパッケージを作ってみたいと思っていました。これまでも何度かこのブログでもそうした作品を掲載しています。海外のAVを意識して作ってみたり…
マドンナさんの卒業式シリーズを真似てみたり…
今回のトップ画像やスクショは、ようやくオリジナルでアダルトビデオのパッケージのカバー側だけではなく、裏側まで作りこんでみました。実はこれまでも何度か製作を試みていたのですが、完成してみると実際に販売されたりレンタルされているパッケージには遠く及ばないレベルのモノしか作成できませんでした。今回はある程度自分でも満足いくレベルで仕上がったので、pixivだけでなくここでも掲載してみます。結局、AVパッケージを作成するための元データ=スクショが星の数ほど必要な事がわかりました。今回はpixivで連載している各シリーズのために作った膨大な量のスクショがあったため、何とか完成まで漕ぎつけることができました。正直、大変な作業量なのですが思いの他楽しいので、機会があればまたトライしてみたいと思います。
当ブログ内のスクショ画像は活動停止したイリュージョンさんが開発・販売していたPC用3DCGエロゲー”3DキャラメイクSEXシュミレーション・プレイホーム家族崩壊”を用いて作成しています。ブログ内では”プレイホーム”または”プレホ”と省略して記載している場合があります。
コメント